ドイツ南部に広がる緑豊かな町はずれ。そこにあるチェス工房で昼も夜もこまづくりをしているのは、職人のヘルブラオ。 ヘルブラオは、仕事の時はもちろんのこと、ひと息つくときも、休みの日も、いつでもこまづくりのことで頭がいっぱい。 長い月日が経ったあるとき、ヘルブラオはふと、自分のつくったこまでチェスをしてみたいと思い、チェス仲間を募集することに。 すると、ぐるり ぐるり ぐるり……と不思議な乗り物でヘルブラオのもとにやってきたのは……?