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令和6420日号第1419回
伊藤 清

香倶耶という女性

ISBN 9784344937932 判型 4-6 240ページ
香倶耶という女性

知的な美貌、溢れるエネルギー、妖艶な瞳――
待ち望まれた理想の存在、香倶耶。
いま、その魔性のヴェールがはがされる。
現代によみがえる「竹取物語」新伝説。

蜘蛛だ。香俱耶の影が巨大な蜘蛛に変わった。その脚は長く、ゆっくりとうごめいている。
やがてそれは、薄い毛に覆われた四本の脚を持つタコのようにも見えだした。……と、そのとき、
「崇生さん、わたしを見ないで!」
香俱耶の小さく叫ぶ声が聞こえた。崇生は、声に促されて視線を再び池に戻す。そこでまた香俱耶の声がする。
「崇生さん、わたしを見ないで!」   (本文より)

価格:1320円 +税

目次

  • 第一章 夏の夜の出来事
  • 第二章 香倶耶の目覚め
  • 第三章 香倶耶の正体
  • 第四章 香倶耶の見た夢

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