創作華道家の跡取りとして、生まれた時から将来を決められた人生。 自分に流れる血を疎み、空虚な日々を送っていた朱里は、意を決して家を飛び出し、 想いを寄せる「先生」を頼って食堂“もみじ”に転がり込んだ。 食堂での仕事や、“卓球場”に集うわけありな仲間たちとの交流を通じて 一歩ずつ自分の人生に向き合いはじめていく。 しかし、そんな矢先に先生が消息を絶ってしまい――。 “籠の鳥”として育った少女の心揺さぶる愛と成長の物語。