娘の運転する自動車が衝突事故に巻き込まれた——。 ひろみの元に突然入った一本の電話。 ひろみは、定年を迎えるまで看護師としての職務を全うし、DV夫との離婚の後、 子供たちと孫と共に平穏な生活を送っていた。 非情にも突き付けられた娘の死をきっかけとして、遺産目当てに再び元夫がひろみの前に現れる。 元夫が関心を示すのは、娘の遺産のみ。 実の親としてあるまじき姿に、ひろみは憤りをおぼえる。 人間の本性が赤裸々に描写されたフィクション小説。