6>そーなんですよ。過去に何度か罰ゲームで恋愛をしてきて癖の強い女子やそのグループに散々な目にあっていた俺にとってユイナの態度はそっけないけど優しく感じられた。ユイナは嘘でも演技でも俺といるときは笑顔で接してくれたし、暴力や暴言を俺にぶつけてくる事もなく、何よりユイナは本当に可愛かった。

理由は知らないが今すぐ関係をきられる事はないと思った俺はできる事ならユイナに本当の彼女になってもらいたいと考えるようになっていた。さて、そうなってくるとネックになってくるのが容姿、トーク力などを含めた俺の基本スペックの低さ。俺はいつユイナに別れを切り出されるかビクビクしながら、でもどうしてよいかわからずに悶々とした日々を送っていた。

悩みぬいた末に俺は俺の唯一の友人、家族以外で話ができるヒト科の生物に相談する事にした。そのヒト科の名前は『岩本優人』としておく。優人について説明しておくと、優人は俺の高校時代、いや、人生を語るうえで外せない奴で、【優人を語らずして精児を語るなかれ、精児を語らずして優人を語る事なかれ】って感じだった。

2 誰もお前ら語らないからwww

2>本当に誰からも相手にされていない2人でしたww優人は小、中、そして高校と同じ学校のいわゆる幼馴染という奴で容姿はひょろひょろのガリガリ。顔の輪郭はおにぎりを逆さまにしたような頭でっかち。学力は抜群に良くて中学校の成績は常に5番以内、趣味は俺と一緒でテレビゲームとアニメ、漫画本収集と批評。

俺と違う趣味は格闘技観戦で、運動能力は俺と下のレベルで甲乙つけがたく、コミュニケーション能力は低い俺のさらに下で、小中学校時代家族以外では俺以外の人間と話した事ないと本人が言っていた。無論俺と同じで友人などと呼べる存在は1人(つまりは俺)しかいない。