教訓

今回の自動車事故では私は助手席に座り、シートベルトはしていなかった(なかった)ものの、左手でドアの上にあった手すり(アシスタント・グリップ)を握っていたため、ほぼ正面衝突だったものの、瞬間的に左手を強く握ったことで、体が大きく前方へ投げ出されることはなく、車のフロントガラスによる顔の怪我は右半分ですみ、他の怪我も軽症ですんだようです。

また後部座席の二人は衝突の際に前方へ突っ込んで大怪我をされましたが、幸い命に別状はありませんでした。

現在では、あらゆる車両にはフロント、リア・シートともにシートベルトが装備され、日本では使用が義務となっていますが、インドネシアでの事故でも、シートベルトが装備され、装着していたら運転手も死なずにすみ、私たちも軽傷ですんだと思われます。このように出張先などで車を利用する際には、必ずシートベルトを装着しましょう。それが思わぬ事故から自分の命を守ることにつながります。

後日談として、この事故で私は、顔の右半分にガラスによる切り傷を負ったのですが、仮縫い?の際に単純な消毒のみで洗浄しないまま施術したようで、日本での診察の結果わかったことですが、ガラスの細かい破片が傷の内部に残ったまま縫合されていました。

その結果、半年ほど経った頃からヒゲをそるときにチャリチャリと音がするので何事とかと思ってよく見ると、傷跡から内部にあったガラス片(大きさは小指の爪さきくらいのものから微小な破片まで)が出てきており、そのたびに毛抜きなどを使って引っ張り出さねばなりませんでした。そしてこの私自身のケアは約一年半続きました。

※本記事は、2021年10月刊行の書籍『アテンション・プリーズ』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。