第二章 地中海をめぐる旅

地中海はヨーロッパ、アフリカ、中近東に囲まれたエリアで、5千年前のエジプト王朝、ギリシア・ローマ時代、そしてシリアの王国と古代から世界の文明の中心であった。また、これら地域間での壮大な交流・交易・交戦の場であった。そして、アレクサンダー大王、ソクラテス、シーザー、クレオパトラ、トロイの木馬、ピラミッドとアレキサンドリア図書館の世界である。

そのような思いをもって、エジプト文明の数々の遺跡を、ギリシア・ローマ時代の遺跡を、ギリシアではミロのヴィーナスに似た女性を、モロッコでは映画の「カサブランカ」で観たエキゾチックな街並みを、そしてイラクでは千夜一夜のアラビアンナイトを想像しながらそれぞれ訪れた。

※本記事は、2021年9月刊行の書籍『国境』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。