高校時代の話

① 俺の高校時代の話を書くから見てくれ。

2 だが断る。

3 勝手に書け、興味があればそして彼女や友達との約束がなければ見てやる……だから俺は見てやるぞ。

① ありがとう、ではまず当時の俺のスペック、名前は竹田精児(勿論仮名)

身長155cm

体重92㎏

体脂肪率41%

手足は普通の人より短く、体の幅と厚みは他の同級生の倍はあった。

性格とは正反対の自己主張の強い体で、高校入学してすぐにあった健康診断で医者に「君このままだと糖尿病とかになるよ。何か運動系の部活とかした方がいいよ」と注意される。どこからどう見ても、どこの国の人に聞いても、どこに出しても恥ずかしいデブ。

小学生の低学年から眼鏡と脂肪を通常装備し、無意味にサラサラの髪と健康な犬の鼻のように常に湿っている肌。好きなものはアニメ、ゲーム、コンビニに売っている味の濃いい食べ物全般。寝転んでいる時間。

嫌いなものは努力、きつい事、太っているから殴られても痛くないと思っている子供、不良、リア充、運動会、夏祭り、クリスマス、バレンタイン、国語系の授業中に教科書読まされる事、学校での班決めの時間、起きて活動している時間……そして学校と言われる場所。

運動能力、コミュニケーション能力とも低く、学力は人一倍真面目に取り組んでいるものの、よく言って『中の下』。皆のクラスにも1人はいたと思うが、授業中に一生懸命ノートとっているのに成績悪い奴。そんな感じだからよく「氷上の自転車」って言われてた。

2 その心は?

① 2> 力いっぱいペダルを漕いでいるのに前に進まないから。ここまで書けば容易に御理解していただけると思うが、私小学生の頃からの筋金入りのクラスのサンドバッグ、ビンテージいじめられっ子。

何とか地元でも『進学校』と言われる高校に入学し、16歳を間近にし、高校に入学すれば何かが変わり、複数の女性に一度に告白されたり、年上の彼女ができたり、いじめられている自分をかわいそうに思った新人美人教師との禁断の恋が始まるかもと、無意味な妄想と根拠ない期待に脂肪を躍らせていた春休みは終わり、結局小中時代と変わらず、いじられ、小突かれる毎日が始まっていた5月。そんな俺の高校時代のお話。

4 胸じゃなくて脂肪ww 自分が何も変わっていないのに周囲が変わるわけない……と今の自分に言ってみる。