意見交換会や交流会から学ぶことは毎回少なくない。例えば、各国際交流協会の委員会の種別にも違いがあるので、組織構成を改善するときの参考になる。また会議の開催日は会長などの都合と事務方の都合をすり合わせて決めることが多いが、協会によっては定例会と称して第三火曜日午後一時のように月一回の会議の開催曜日と開始時間をあらかじめ決めているところもある。

大学の教授会もこの方式で実施しているところが多く、この方式だとある組織のメンバーになるとその日時を優先して予定を組むようになるので、次の会議日をいつにするかを打ち合わせる手間は省ける。

今回の意見交換会で、ある協会は今後の課題として、①外国人参加者集め、②新規会員勧誘、③会費納付促進、④活動参画者の固定化、⑤活動資金の確保をあげていたが、これらは各国際交流協会共通の課題とも考えられる。

①は国際交流の要事と考えられる。②はメンバーの老齢化が目立つので新規会員、特に若手会員の活動参加が求められる。そのためには住民に情報を効果的に届ける方策も問題になる。③は⑤との関連が深い。④は参画者の出入りが多いと組織としてやりにくいことが多いので、その安定化を求めるのは当然のことである。⑤はどこの自治体でも補助金は削減の方向にあるので、この種の組織の資金確保はますます知恵を絞らなければならない。

さらに外国人技能実習制度にも話は及び、ある工場経営者からお金を少しでも多く持ち帰りたいという実習生に対して「本当に役に立つ技術を身につければ帰国してからも役に立つ」ことをもっと教育すべきだという意見が出された。外国人技能実習制度の本音と建前の問題はもっと徹底的に検討すべき問題であろう。

※本記事は、2021年11月刊行の書籍『雑草のイマジネーション』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。