天気はまずまずで、マッターホルン、モンブラン、アイガー、メンヒ、ユングフラウの展望とスイスの田園風景を楽しみました。リゾート地ばかりで歴史はありませんが、途中通過した都市を含め手頃な規模(人口10万人はスイスの基準では大きな都市)で、隅々まで手入れが行き届いており世界一の観光地の名に恥じません。

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娘たちは相変わらずです。でも上の娘の父親に対する態度が少しはよくなったかなと思う兆候はあります。男女差別の問題とか議論に乗ってくるようになりましたし、何年か前の毛虫でも見るような目で睨まれることはなくなりました。少し離れている効果があるのかもしれません。

スイス旅行以外ではオーストラリア駐在時に娘たちが英語個人教授を受けた先生がイギリス旅行中で、昨年4月に日本の我が家に招待して以来1年半振りに再会しました。翌8月6日には私を除く家族が英米法担当大学教授のIさんご夫妻と一緒にハンプトン・コートを見てきました。ご夫妻にお会いする前に娘たちが「I教授(ご主人)はお父さんより、ハンサムで素敵に違いない」と噂していましたが、私も夕食をご一緒し残念ながら事実であることを認めざるを得ません。

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追伸1:「モン・サン・ミシェルからグレートブリテン島が見えた」とロンドンの同僚に話したら、「そんなはずはない」と反論されました。地図を調べたら200キロあまり離れており(但し、ノルマンディー半島突端からだと100キロ弱)、幾らモン・サン・ミシェル島およびその上の修道院の建物が聳え立っていても海抜百数十メートルしかなくグレートブリテン島はさすがに無理のようです。ガイドさんが確かに「グレートブリテン島」と言っていたように思うのですが、実際はイギリス領チャネル諸島の一部だったと思います。お詫びすると共に訂正します。

追伸2:山の会の皆さんへの情報です。ロンドン支店副支店長(会計、監督機関担当)Pさんは先週オーストリアのインスブルックで山登りを楽しんできたのですが、その際「エギーユ・デュ・ミディに大きなホテルができ、モンブラン登頂基地として利用できるようになった」旨の情報を仕入れてきました。

従来のコースですと1ヵ所氷河のトラバースがあり、(リスクは大きくないながら)雪崩のリスクは避け得なかったのですが、新しいコースからだとそれなりの体力・技術と高度順化の問題さえ克服すれば誰でも登れるそうです。某メガバンク行員のAさんに倣って50歳記念にモンブランに登ろうかとの夢を抱いています。

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『ヨーロッパ歴史訪問記』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。