夫の暴力を阻止した

最近、私がこの家族の中で果たしてきた役割についてだんだん解明できてきました。

「母親としての役割」

そして、

「夫の暴力を阻止する役割」

夫は、私に暴力を振るったことはありません。ただ一度だけ、娘を叩いたことはあります。それは、娘が反抗期のころ、父親を「お前」と呼んだときです。たしかに親に「お前」と言うことはいけないこと。だけど、反抗期の時期にはありがちなこと。彼女も、本心で言ったのではない。また、夫は彼女に言ってはいけないことを言ったから、娘がキレた。そんなことを考えていました。

そしてある考えが浮かびました。「私は夫が暴力を振るうことを阻止してきたのかもしれない」と。彼は気に入らないことがあるとすぐ大声を出しました。そうすると、私が黙るからです。それ以上、彼自身が注意を受けないから。

でもたぶん、私がそれでも彼に注意をし続けたら、きっと彼は私を殴った。だとすれば、私がずっと我慢してきたことは、彼の暴力を阻止し、私自身を守る行為だったのだと思います。無意識でしたが。自分がずっと我慢し続けたことで、彼の暴力を阻止できていたのなら、彼はいまでも人に暴力は振るっていないと思います。私と離れても、彼は人となんとかうまくやっていることでしょう。私が25年で彼に「人に暴力を振るうべからず」を教えられたのだとしたら、私ってすごいなと、今日も自分を褒めるのです。