「合法的な薬!? 」

英国や米国などの特に西洋のロック・ミュージシャン達の中には、ビジュアル〈視覚情報〉だけでみると凄い奴らがいる。まるで精神異常者のようだ。

ただ単に見た目だけではなく、音楽の形態も質も先進的というか前衛的というか、僕も一応クラシック・ミュージックから、そういう類の一部プログレッシブ・ロック? というものまで幅広く、少しは高級で複雑なオーディオ・システムで聴くのだが、僕はここで、それらの事についての『音楽系統論』などを述べるつもりは全くない。

それらは各系統に別れて細分化され、それらの境界も分からないほど複雑多岐になってもいるし、その流行での変化も急激な事もあるからである。それで、それらの音楽もまた僕には取っては超難解であるから。

その本当の精神異常者にも見えるミュージシャンの彼らだが、ああいう若くて進取〈新進気鋭?〉の感覚の持ち主たちの中には、何にでも興味を示して危ない事までやってしまう者もいる。そういうスキャンダラスな話題も時々我々の耳にも伝わってくる。

それは例えば、パフォーマンスを追求する為に? 薬物<ドラッグ>などにまで手を染めてしまうミュージシャンの事だ。そういう奴らは、興味本位でそれを始めても、大概大変なことになる事が多いので、普通の人も絶対にそのようなドラッグには手をだしてはいけないのだが……。

ところで、僕は大学浪人中に少し寝付きが悪くなったりして、多少奇妙な薬を精神科医より貰っていた時期があった。睡眠障害等で眠れない者にとっては眠るという事は〈快楽(・・)〉の一種なのだが。奴らもそういった()の薬ならば合法的にやれるのではないか? と思うのである。

それはどの様にやるか? 僕なりに説明(指南ではない!)すると、まず、精神科医の所に行き、少し寝付きが悪くなった、しかも失恋も重なり、それでショックも受けて立ち直れず少し不安定な心持ちだ、何か薬を出してくれと懇願(こんがん)するのだ。

そして本当に失恋したのなら素直にそのように言って頼めばいい。そうすれば、精神科医は<何かしらの薬>は出してくれるだろう。