我が庭は茎立つ草の乏しらに箒草いまだふくらみ保つ

 

         冴え冴えと穂草のかへすかげ見れば日面寒く夕づきにけり

 

         朝霧の冷え深みつヽ起きぬけの命すがしき秋はきにけり

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。