(2)第2グループ

次に、第1クラスター第2グループの動きを図2から確認する。

[図表2]第1クラスター第2グループ追跡調査

この図でまず目を引くのは、このグループに分類された学生35名全員が『ランキング調査』未提出なことである。一方、『希望調査』では第1グループと同様にDコースへの第1希望が集まった。そして、『希望調査』から基本演習へはAコースを第1希望にした7名のうち6名、Bコース第1希望7名のうち4名、Cコース第1希望6名のうち3名、そしてDコース第1希望15名のうち9名がそれぞれ同コースの基本演習へ移動した。

すなわち、第2グループ全体では22名(62.9%)の学生が第1希望通りの基本演習所属となった。そして、第2グループにおける基本演習の最終的所属分布はAコース10名、Bコース9名、Cコース5名、Dコース11名となった。Dコースに人数が集まる傾向は第1グループと同様だと言える。

今度は、第2グループの学生がどのコースの専門演習所属になったのかを確認する。これを見ると、Aコースの基本演習所属だった10名のうち4名、Bコース所属9名のうち5名、Cコース所属5名のうち2名、そしてDコース所属11名のうち7名がそれぞれ同じコースの専門演習へ移動した。したがって、第2グループ全体では51.4%にあたる18名が基本演習と同じコースの専門演習所属となった。そして、第2グループにおける専門演習の最終的所属分布はAコース6名、Bコース10名、Cコース3名、Dコース11名となった。

『希望調査』の第1希望でDコースの人気が高い点、第1希望の60%以上が叶っている点、専門演習においてもDコースが所属人数の多い点、これらが第1グループとの共通項である。その意味で、第1および第2グループとの最大の違いは『ランキング調査』を提出したか否かにあると言える。

※本記事は、2021年9月刊行の書籍『学生の「やる気」の見分け方』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。