私はママとかけると3人で歩いてお家に帰った。いっぱいないたから、風がほっぺに当たってヒリヒリする。家に帰り、かけるはソファでピョンピョンとびはねていたけれど、わたしはなんだかねむくなっておひるねしてしまった。「ゆうな! ごはんだよー」と起こされるまでずっとねむっていた。

あれ? パパも帰ってきている! お父さんとお母さんもいる! あっ! お父さんとお母さんじゃなかったっけ? ママは「じゃーん! 発表します! わたしはゆうなのお母さんです! こっちはお父さん! そして、こちらはおじいちゃんとおばあちゃんだよー」と言った。

「おばあちゃんなんて、はずかしいから、おかあさんでいいのに〜」とちょっといやそうにお母さん(あ、本当はおばあちゃん)が言ったらママが「ダメなんだよ! 私たちがまちがってよんでいたから、ゆうながみんなの前でまちがえてはずかしかったんだからね! ねー! ゆうな!」と言った。

「ママがおばあちゃんのこと『お母さん』って言っているから、ゆうなはまちがいなはずない! って、ママのこと信じて、さやちゃんに教えてあげたんだって! ゆうなごめんね。ママ、おばあちゃんのことをずっとお母さんって子どもの頃からよんでいたからさ、おばあちゃんって言えなくて。ゆうなこまっちゃったよね?」って。

わたしはまたなみだが出てきた。いつもないたり、こまらせたりしないいい子なのに、なんで今日はなみだが出てくるの?

「先生が言っていたよ。ゆうなちゃんはまちがっていると思うことを教えてあげられるやさしい子だって! ママうれしいよ! 今日はこんなにいっぱいなみだ出ちゃって、いつもいっぱいがまんしていたんだね」とママが言うから、わたしはママにぎゅっとしてもらいながらもっともっといっぱいないた。

夜ごはんはわたしの大すきなハンバーグだ! しかもハンバーグの中にはチーズがいっぱい入っている! おはしで切ったらチーズがとろーりといっぱい出てきたよ!

わたしゆうな、5才、年長、そら組。わたしには3才になったばかりの弟かけるがいる。パパとママとおばあちゃんとおじいちゃんといっしょにくらしている。

※本記事は、2021年12月刊行の書籍『おっぱいなんてだいきらい』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。