錦江の動くともなき川面 夕映ゆる見れば遠く来にけり

 

梨棚の低枝つぎつぎゆれあひて 雫となりし霧は滴る

 

いましめて燈りともさぬ納屋の内 夜深く棟木のしとる音すも

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。