お母さんはおばあちゃん?

わたしはゆうな。5さい、年長、そら組。

プリンセスごっこが大すき。キラキラのティアラとかネックレスをたくさん持っているの。

わたしには3さいになったばかりの弟かけるがいる。パパとママとお母さんとお父さんといっしょにくらしている。

いつもかけるのめんどうを見てあげるやさしいお姉ちゃんだから、パパもママも「ゆうなはお姉ちゃんだなぁ」「いい子だなぁ」といっぱいほめてくれる。

お父さんとお母さんはママのパパとママ。

かけるはいたずらばかりするし、ジャングルジムの3だん目からとびおりたり、すべり台のすべるほうから上ったり……

ママはかけるから目がはなせないから、わたしがしっかりしないと、ママが大変になっちゃうから、いい子でいるんだ。

「ねえ、ママ」ってわたしがよんでもママは「今いそがしいからあとでね」って。でもママはずーっといそがしいから、わたしはずーっとがまんしているよ。

ようちえんでも、いつもないている友だちにやさしくしてあげたり、こまっている子に声をかけてたすけてあげたりしているから、先生もわたしのこといい子だって思っているよ。だから、ようちえんでもしっぱいしたくないんだよね。

ある日、女の子4人で大すきなプリンセスのドレスの話をしていた時にさやちゃんが言った。

「わたしのお母さんはね、わたしが生まれる前にお父さんとのけっこんしきの時にね、白のドレスとピンクのドレスを着たんだよ! しゃしん見たら、すごーくかわいかったから、わたしもピンクのドレスがいいんだ〜」

わたしはびっくりした!

「え? お母さんとお父さん? パパとママじゃなくて? お母さんがけっこんしたのって、ママが生まれるより前だよね〜?」と言った。だって、わたしのお母さんはママのママだもん。

「えー! ゆうなちゃん、お母さんはママだよ。お父さんはパパ。『おかあさん』も『ママ』も同じ人だよ」

「ちがうよ! ぜったいにちがうよ! わたしのママに聞いてみてよ! さやちゃん!」

わたしはおこって言った。だって、さやちゃんがちがっているのにわたしがちがっているって言うんだもん。さやちゃんはびっくりして目になみだをためている。

男の子たちが「どうしたの?」「え! さやちゃんないているの?」と口々に言いながら近づいてきた。

それを聞いてさやちゃんが「うわわわわわワァーーーン!」となき始めた。