2章 第一の関門――筆記試験への挑戦

5 児童家庭福祉

児童と少年の違いとは

児童福祉法における子どもなどについての定義は意外と理解されていない。これらも出題されるので取りこぼさないことが大事だ。

児童:満一八歳未満の者乳児:満一歳未満の者
幼児:満一歳から小学校就学の始期に達するまでの者
少年:小学校就学の始期から、満一八歳に達するまでの者
障害児:身体障害の児童、知的障害の児童、精神障害(発達障害)の児童、難病等の児童
妊産婦:妊娠中または出産後一年以内の女子
保護者:親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者

児童福祉法等における各種の児童向け手当

児童福祉法等における各種の児童向け手当には、児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当があり、その違いをよく理解しておく必要がある。

児童家庭福祉の実施機関

さて、児童福祉法には一二種類の児童福祉施設が規定されている。筆記試験では、各児童福祉施設名と目的、そこで働く職員名称が必ず出題されるので、徹底的に覚えておく必要がある。保育士の試験ではあるが、すべての児童家庭福祉施設についてきちんとした理解を求められる。

児童福祉施設のねらいは要保護児童を児童福祉施設に入所または通所させて、児童の福祉や自立支援で、子どもに適切な環境を提供し、子どもの権利を保障する役割をもつ。児童福祉施設は、国、都道府県、市町村、およびその他によって設置される。

主に、都道府県は入所型施設を、市町村は通所型施設を設置している。民間では、都道府県知事の認可をもって児童福祉施設を設置することができる。一つひとつを見ていこう。

1.助産施設

助産施設は、保健上必要があるにもかかわらず、経済的理由により、入院助産を受けることができない妊産婦を入所させて、助産を受けさせることを目的とした施設。

2.乳児院

乳児院は、乳児を入院させて、これを養育し、また退院した者について相談その他の援助を行うことを目的とした施設。現在は、親からの虐待の理由で入院する乳幼児が増えている。

3.母子生活支援施設

母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその他の者の監護すべき児童を入所させて保護し、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とした施設である。

4.保育所

保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設である。

5.幼保連携型認定こども園

幼保連携型認定こども園は、満三歳以上の幼児に対する教育及び保育を必要とする乳児・幼児に対する保育を一体的に行い、これらの乳児又は幼児の健やかな成長が図られるよう適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする施設である。

6.児童厚生施設

児童厚生施設は、児童遊園、児童館など児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、又は情操を豊かにすることを目的にする施設である。

7.児童養護施設

児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童、養護を要する児童を入所させ養護し、また退所した者に対する相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。

8.障害児入所施設

障害児入所施設は、福祉型と医療型に分けられる。前者は保護、日常生活の指導及び独立自活に必要な知識技能の付与の施設である。後者は、前者に治療が追加された施設と言える。

9.児童発達支援センター

児童発達支援センターは、障害のある在宅の児童が通所する児童福祉施設であり、福祉型と医療型がある。

10.情緒障害児短期治療施設

情緒障害児短期治療施設は、軽度の情緒障害の児童を短期間入所させ、又は保護者の下から通わせて、その情緒障害を治し、また退所した者の相談その他の援助を行うことを目的とした施設である。

11.児童自立支援施設

児童自立支援施設とは、不良行為をなし、又はなす恐れのある児童及び、生活指導を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の指導とその自立を支援し、また退所した者の相談その他の援助を行うことを目的とした施設である。

12.児童家庭支援センター

児童家庭支援センターは、家庭や地域の児童についての身近な相談機関である。地域の児童の福祉に関する問題についての相談に応じ、助言する。また市町村の求めにも助言・援助・指導を行い、さらに児童相談所や児童福祉施設との調整などを行う施設である。

※本記事は、2018年8月刊行の書籍『じーじ、65歳で保育士になったよ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。