RPAは本当に効率化に貢献しているのか

人が行う業務をロボットが代わりに行うRobotic Process Automation(略してRPA)、今流行っていますが、私の業務でも活躍しています。担当システムに業務時間外でアクセスしている不審者がいないかセキュリティチェックをする際にRPAに任せています。週一回の頻度です。自分がやると一~二時間くらいかかりそうな作業から解放されています。

ある時、このロボットがこけて稼働しなくなりました。「おいおいー、頼むよ。オレがセキュリティチェックしても不審者が増えるだけだぜ」

自分ではどうにもならないので、システム部に依頼します。「ちょっとー、どうなってんのこのロボット。仕事しなくなったぞ。不良品よこすんじゃねーよ」

他人のせいにするのは得意です。システム部に原因を調べさせるだけでなく、セキュリティチェックまで依頼することを怠りませんでした。

このロボット、使うと便利なのですが、使うことによるメンテナンスが大変です。ロボット用のパスワードとかメールとか管理することになり、逆に仕事の負荷が増えたような気がするのです。

銀行は何か新しいことを始めると、その管理に多大な労力を惜しむことなく投入します。「そこまでする必要あるか?」というほど手続きや規定を作りたがります。

周囲はどうなのでしょうか。RPAなどの先端テクノロジーが本当に業務効率化を推進するツールとなるのか、気になります。

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『これでいいのかサラリーマン』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。