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まず被害感の克服から

「あの人は本当にひどい男だ」

「相手が〇〇だから」

「自分は愛されていない」

「自分は認められていない」

自分の主張ばかりで、悪いのはすべて相手。カサンドラに限らずですが、まずこの被害感を克服しなければ、絶対に前には進めないのです。

悪いのは誰かや何かではない。自分の思考。自分の思い込み。

私のことで言うと、夫は私を愛さなかったわけではないのです。愛する方法を間違えていただけ。私はちゃんと愛されていた。間違った愛し方で。彼が学んできた愛し方が強制やモラハラだっただけ。

何かに問題を転嫁しても、問題は何も解決しない。誰かを責めても、一向に事態は良くならない。トラウマは、自分自身がつくり上げるもの。「そうだったんだ」と思い込んでいるだけ。

過去に起きた事実を、自分が被害を受けたと受け止め、悪いほうに考える。事実は一つだけれど、そのとらえかたは無数にある。私たち夫婦のとらえかたが違っただけなんです。

だからいま、私は夫に何の恨みも憎しみもありません。こんな愛し方しか知らなくて、かわいそうな人だとは思います。なぜ愛していたはずの人から別れたいと言われたのかもわからないでしょう。

彼には、思い当たるところが何もないのだと思います。彼と私の愛し方がまったく違っていただけなのです。

だから、私は自分が受け入れられないモノを手放した。決して交わることがないと思ったからです。

人生最大の「捕獲作戦」

私はよく夫に対して「この人、なんで結婚したんだろう」という疑問を抱いていました。

いつも一人で好きに行動していたし、私が子どもの行事などを伝えても興味なさそうに「ふ~ん」っていう感じだったし。家族でまとまって何かをすることが、彼にとっては幸せなことではなかったのでしょう。

じゃあなぜ結婚したのかというと、母親の代わりに身の回りの世話をしてくれる人間が必要だったから。単にこれだけだったのだと思います。その相手を探すのに、必死で求婚活動に出たのでしょう。

それはもはや愛ではなく執着です。だから必死。しかもそれを本能でやっているから怖い。自覚なしです。私はそれを勘違いし、すごく愛してくれていると思ってしまった。

だから結婚までは滅茶苦茶相手に尽くす(ように見える)行動に出るから、私も騙されて優しいとか気が利くなどと思ってしまう。いわゆる「捕獲作戦」とでも言いましょうか。

その捕獲作戦での優しさをずっと引きずってしまうから、私としては「あのときは優しかったのに」とか「気が利いたのに」とか思ってしまう。