帝王切開後のプライベート出産で家族愛を語ったC・Bさんの夫

第1子を帝王切開で出産したC・Bさんは、その際、医師とうまくコミュニケーションをとることができず、納得ができないまま言われるとおりに出産し、うまく育児のスタートをきることができず、医療不信に陥っていました。

医療不信以外にも、帝王切開で生まれた第1子は誕生時の体験がトラウマとなっているのではないか、子どものトラウマを解消するために、今度は自然出産する必要があるのではとの考えもあり、夫婦で第2子の出産にはプライベート出産を選択していました。

その点について、夫はこのように語っています。

「夜泣きがすごくて、1歳くらいかな。2時とか3時。一番夜が深い時間帯になったら突然"ぎゃー"って泣くんですよ。いろいろ本読んで、夜泣き、こんだけ泣いてんのは、帝王切開のトラウマなんじゃないかなっていうふうに気がついたんですよ」

「ゆっくり寝てて、さあいつ出ようかって自分が楽しみにしてるときに、突然切り裂かれたショックみたいなのが、その夜泣きになったんかなとか思って……」

「今度はちゃんとしたお産を一緒に体験したら、そのトラウマ解消されるんちゃうやろうかっていう。自分がきちんと生まれたかったっていうのを体験さしてあげるっていうか。(略)(それが大事だと)思って、(夫婦で)力を合わせてここで一緒に産もうって。で、もう病院には行かないっていうふうに決めたんですよ」

「それで無事に(第2子出産の)次の日から夜泣きがなくなったんです」

このように、実際に、プライベート出産した翌日から、1年以上毎晩続いた第1子の夜泣きがなくなり、C・Bさん夫婦は納得しました。

そして、死と向き合いプライベート出産を選択したことについて、夫はこのように考えていました。

「(子どもは)授かりもんやし、普段からちゃんと愛し合ってたら大丈夫やっていう確信みたいなんがあって。そこで2人がいがみ合ったりしたらよくない結果になるかもしれんけど、そうじゃなくって、もう力を合わせて、生まれてきてねっていう気持ちがあったら絶対大丈夫やと思う」

C・Bさんの夫が言うとおりに、第1子が誕生時のトラウマを抱えていたのか、それを検証することは不可能でしょう。

しかしながら、第1子出産時のC・Bさんの苦痛を夫は共有し、その後、夫妻は同じ思いで育児にあたり、同じ考えのもとにプライベート出産を選択している様子が窺えました。

夫の「普段から愛し合っていたら大丈夫」という言葉にあるように、C・Bさんがプライベート出産に臨んだ背景には、夫の支え=家族愛がありました。

プライベート出産には、夫婦の信頼関係が重要です。