至福な出産体験となったH・Bさん

北海道に住むH・Bさんは、第1子の出産から自宅出産を希望していましたが、引き受けてくれる助産師が地域にいないことを知り、プライベート出産の選択を考えました。

しかし夫の理解と協力を得られず、第1子、第2子とも車で片道2〜3時間かけて助産所に通い出産しました。新しいパートナーができて第3子を妊娠し、パートナーの積極的な同意のもとプライベート出産に臨みました。パートナーと共に臨んだこの出産が、とても至福な体験であったことについて、このように語っています。

「(出産している際は)すごい守られてる感じがあって、(略)、何か全部に守られていて大丈夫なんだって、産みながらも何かもう涙が出てくる感じですよね。ありがたすぎて……」

「自分の人生の中で一番気持ち良い体験というか(略)。産んでるだけじゃなくって、自分が生まれたときのことも含めて全部、その何か温かさみたいなのを、きっと全部のつながりを感じられるから。(略)、もしその経験を多くの人ができたら、もっといのちを大切にしたりということに、どんどんつながっていくと思うんですよ。(略)、ほかの人がこれを選択して、もしこう思う人が増えたとしたら、何かもっと平和的な社会にきっとなってくるって、すごい感じますよね」

しかし、このように至福な出産体験となった一方で、H・Bさんは、妊婦健診を初診以降受診していなかったことから、居住地の担当保健師から「〈虐待予備群〉のような扱いで電話訪問や家庭訪問を受けていた」と言います。