カサンドラの連鎖を阻止する

夫は、自分が親に正しく愛されなかったことを知らずに生きてきた。それが当たり前だと思って育った。私に大声を出したり、聞いてないなどと白を切ることも、無視することも、残酷な一言を言うことも、何もかも丸投げすることも、それが彼の中での当たり前で、まったくひどいことなのだという自覚がなかったのでしょう。

と同時に、私もまた彼からそれほどのひどい行為を受けているという自覚がありませんでした。なぜかと言うと、いままでそんな言葉や行いを、親から受けたことがなかったからです。それがひどいという認識がありませんでした。

でも、いまならちゃんとわかります。私は確かにとてもひどい扱いを受けていたのです。しかも毎日、何らかの方法で。しかも恐ろしいことに、それがだんだん当たり前になり、子どもにも同じような扱いをしそうになる自分がいました。あそこで流されなくてよかったと、つくづく思います。

いま、子育て中のカサンドラの皆さん。あなたが一緒に過ごしているパートナーの常識は、人として誤ってはいませんか? もっと現実を知ってください。現実を見てください。決して子どもに同じような思いはさせないでください。「子どもには、あんな人とは結婚してほしくない」なんて思っていても、自分が受けてきた家庭教育しか見本にない子どもは、きっとまた親と同じような人を選ぶはずです。私たち賢いカサンドラは、そうさせないためにこの世に親としての役割を持って生まれてきたのです。

「決してカサンドラの連鎖をさせないこと」

これが、私たち正しいカサンドラの役割です。

※本記事は、2021年6月刊行の書籍『カサンドラ症候群からの脱却』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。