その結果、「甲状腺機能亢進症、バセドウ病」と診断されたのです。その病気は、体内の甲状腺ホルモンの分泌が過剰になってしまうことが原因となり発症します。また、精神的ストレスが発症等に深く関係すると考えられています。

平成五年十二月の初め、いつものように、彼に絡まれ、私は追い回されトイレに押し込まれ、腰の右側を便器にいやというほどぶつけてしまいました。三日後の昼頃から職場でワープロ入力作業中に、手が震えてキーボードが打てなくなり、熱も出てきました。

早退し家に帰り寝ていました。熱は段々上がって三十九度以上ありました。帰って来た彼に、「熱くらいで死にゃしない」と言われました。

震えが来て熱は更に上がり四十度になっていました。翌日病院へ行くと、「腎盂腎炎でしょう。即刻入院しなさい。入院の支度は家族に連絡して頼みなさい」と言われたのですが、私はこのまま入院するわけにいかないので、言い訳し入院準備のために帰宅しました。

実は、毎年この時期、白菜漬けをしています。おととい、漬け込むために割った白菜を干したままでした。入院したら漬け込めません。今日漬け込まなければと、必死で塩を振り重しを乗せ漬け込みました。

急いで入院の準備をしましたが、さすがに一人では行けない状態になっていました。学校から帰った次男に付き添ってもらい入院したのです。

緊急入院のため空き病室がなくて、ナース室隣の救急手術回復室に臨時ベッドを置き、ナースの管理下となりました。そのような中でも彼は酔っぱらってやってきて、私は身の置き場もないくらい、辛い気持ちになるのでした。