銀行の悪いところ

銀行の悪いところも三つ、①忖度、②飲み会の締め、③できレース。

①の忖度はいうまでもないでしょう。日本の会社ならどこでもありますが、上司が何かをいう前に察しなければなりません。上司の心情とやらを。

そして、上司の期待以上の成果を出せる人がお眼鏡に叶い、出世していきます。「お前、わかってるんだろうな」って上司から言われます。ハッキリ言って、わかっていないのですが、わかった振りをしなければいけません。聞き返すのは野暮、「こいつ、わかってねーな」となり、引き立ててもらえません。私はこの察するのが苦手で、うまく動けません。「それ何ー」無邪気に聞きます。

②の飲み会の締めですが、これもウンザリしています。毎回毎回、若手が一本締めしたり、エールを切ったりするのです。やってるの、銀行くらいじゃないですか。送別会で胴上げまでするって聞いたことありますか? 「お前、プロ野球選手か? そんなにすげー実績残したのか?」

③のできレース、あります。人事部、企画部です。人事部は昇格や異動を決める部署、企画部は銀行全体の方針を決める部署。どちらも偉そうにしています。 

頭取候補なんてわかりやすいです。新卒プロパーで早いうちに本部へ異動、海外の名門大学に留学して、人事部、企画部に在籍するパターンです。帝王学を学ばせるようですが、人事部や企画部で帝王学が学べるのでしょうか。

昔はそうでも、時代、特にテクノロジーはものすごい速さで動いています。「人事や企画じゃないんだよなー」って思うのです。いつまでも強大な権力を特定の部署に集中させるの、やめられないのでしょうか。働き方改革で、一向に進まなさそうな気がする領域です。

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『これでいいのかサラリーマン』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。