ツイン・エネルギー①の問い

「あの人のお陰で今の自分がある」と感謝したい人を1人思い浮かべてみてください。その人から何を受け取ったのでしょうか。その人に感謝を伝えるとしたら、何と伝えたいですか。

今日自分が食べたものを思い返してみてください。その食べ物が自分のところにやってくるまでに関係したすべての人、動物、植物、自然などを想像してみてください。その一つひとつに感謝をもって、目の前の料理を食べてみましょう。

今日1日、受け取ることを意識して過ごしてみてください。人からの挨拶、食事、善意ある言葉、一つひとつを丁寧に受け取ってみてください。いつもと何が変わりますか?

あなたが、誰かのために何かをした、と思える行為を思い出してみてください。どんな些細なことでも構いません。そのことによって、あなた自身が逆に受け取ったものがあるとしたら何でしょう。歓び、感謝、絆といった気持ちでしょうか。あるいは何でしょう。

家族や職場、仲間たち。その中で、あなたの「存在」そのものが、何かを与えられているとしたら、それは何でしょうか。安らぎ、笑い、どんな些細なことでも構いません。

今日、誰かのためにささやかなことを1つするとしたら何ですか?

ツイン・エネルギー②満ち足りる・変える

私たち人間は、兎角、自分を他と比べて欠けた存在だ、と感じてしまうことがあります。もっと○○だったら、もっと○○にならなければ、と自分に対して厳しく批判的になることは、誰しも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

満ち足りるという性質は、こうした私たちの心の声を払拭してくれる女性性の特質です。ありのままの自分をそのまま丸ごと認め、どの瞬間も十分である、という智慧を携えた女性性です。

それは、いつか十分になったら満ち足りる、という考えとは反しているのです。

日本には、古くからこの考えを伝える智慧があふれています。「足るを知る」はその1つで、コップに入った水がどんな量でも、それがまさに十分であることを伝えています。腹八分目で十分だと感じること―仏教ではそれを満ち足りるというそうです。

日本文化には、「余白」があるからこそ、美しいとする考え方があふれています。日本の庭師は、庭という空間を木や石で埋め尽くすのではなく、余白をもたせることを大事にし、自然の美しさを表現するそうです。

もっと何かを……ではなく、腹八分目や余白によって満ち足りること。日本文化が私たちに伝える大切なメッセージともいえます。

もしも私たちが、他の人と比べることを止めて自分は十分であると決めたなら、何が可能になりますか。仮に欠けていると感じることがあっても、それがあるから自分なのだと信じることができたら、人生はどのように変化しますか。

満ち足りることは、あなたのありのままの美しさを受け入れる力です。この満ち足りる力と対になるのが、現状を変えようとする男性性のエネルギーです。