地球とはなにか?

我々の住む地球は、液体の水を持つ他に、公転周期365.26日、地軸23.4°、直径3475kmの月を持ちその公転周期は27日7時間43分、陸地と海の比が3:7という条件を持つ。地球型惑星を探すとなると、これらの条件を全て満たさなければならないだろうと思う。

というのは、地球には非常に多くの生物がいる。生物は再生を繰り返して今日に至っているが、再生を繰り返すには、安定した環境が必要であると思う。月が無いまたは小さい場合、潮の満ち引きが無いので、海岸沿いの生物は、極めて限られた生物しか発生しないだろう。顕微鏡レベルの生物と思う。

また、公転周期が数日多いまたは少ないだけで、限られた生物しか発生せず、脊椎動物など高等な生物は再生できないだろう。生物をよく観察すると活動と休みの循環があり、適度な環境変化が必要であるが、環境変化が大きかったり小さかったりすると活動が長く続かず十分な成長ができない。

とくに子孫を残す場合は、適切な環境が必要である。今の地球が数日ずれた場合、100万年とか1000万年も経過すれば、ほとんど生物はいなくなるだろう。こういう分野は生物学者に尋ねるのがいいだろう。天文学者が判断するものではないと思う。

地軸も同様である。1°など論外かもしれない。0.1°で長い時間が経過すれば、再生できないかもしれない。陸地と海の比が、もし逆転していたらどうだろう。昼と夜の温度差は大きくなり、生物の再生は不可能ではないだろうか。海水温度も影響するだろう。

初期の生物の発生は、いたるところ同時発生したのではなく、最初は赤道付近の海である。海水温度はいわば体温だ。2℃上昇したらかろうじて生きているだろうが、子供を産むような再生作業は不可能だろう。2℃高い環境は、もし生まれても奇形の生物になるため、次の世代は生まれない。つまり生物は絶滅してしまうのである。

1.0℃上昇したならばどうだろうか。これも幾世代も再生を繰り返すと、再生率が100%にならないため減少し、絶滅してしまうのである。我々の住む地球環境は、惑星として極めて条件が稀なのである。

天文学者の方々は、少しでも液体の水があれば、生物がいるようなことを言うが、生物は、最初赤道付近から発生し、次第に緯度の高い地域に適用したと考えるのが筋である。いきなり、極地に現れたわけではない。

また生物が再生できる環境とは、どういう条件かをよく考えた方がいい。生物学者が条件を出すものだが、公転周期が幾日ずれたら、地球の傾きが0.1°ずれたらどうなるかまでは、検討されていない。シミュレーションするにもデータがないからだ。地球の条件がほんのわずかずれただけで、きっと生物の再生などできないと思う。生物が生きられることと生物が再生することでは、条件が違うのだ。

 
※本記事は、2021年7月刊行の書籍『新地球論―新宇宙論―新神論』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。