ブラックホールを写真で見られないワケ

ここで、なぜブラックホールは写真として見ることができないのかを考えてみよう。

先ほど我々の太陽の14倍の質量の原子核では、中性子:陽子の割合は173兆:1であった。ではブラックホールを想定して、さらに質量が増加した場合はどうなるだろうか。先ほどの14倍の1兆倍の原子量を試算すると、中性子:陽子の割合は、およそ10京:1となる。とんでもなく比率は拡大する。

中性子:陽子の比率が拡大するとどうなるか。それは陽子の比率が極めて小さくなることで反重力素粒子が、単位面積あたりの跳ね返る量が極めて少なくなることである。

光とはなにか? それは反重力素粒子が陽子に反射して見えるものなのだ。巨大な原子核は、大きくなるほど陽子の割合が少なくなるため見えなくなるのが当然なのだ。光の役割をする反重力素粒子が少なすぎるので、ブラックホールは黒いのである。

ブラックホールは、光すら脱出できない超重力の天体ではなく、陽子の含有率が極めて小さいため、光のもととなる反重力素粒子が極めて少ないから光がないように見える高重力の原子核天体なのだ。中心部の重力が無限大という特異点の考えは、光とはなにかが分かっていないから生まれてしまったのだ。

私自身、光とはなにかを詳細に説明はできないけれども、光のもとは反重力素粒子だと確信している。反重力素粒子は、恒星間の距離の違いで原子核に当たる力が変わるため、原子核はさまざまな振動をしている。光は反重力素粒子なので、恒星からの光波の振幅を観測すれば、距離の違いによるエネルギーの違いがきっと分かるだろう。原子核の振動を見るより光波を観測した方が、エネルギーの違いが分かりやすい。

ブラックホールがその形態を維持できず、粒子を吹き出した後は、粒子は核融合の連続である。粒子の元である水素からヘリウムができ、ヘリウムと水素の集合体で太陽ができあがり、太陽内部で核融合が進み、太陽の核に中性子の多い巨大原子核ができあがる。やがて太陽は水素が少なくなりパルサー星へと変わる。

パルサー星が、万有引力で多数の恒星を引き込み、更に大きな中性子の多い巨大な原子核となって中性子星になる。そしてとても長い時間をかけて、つぎつぎと恒星を引き込みながらブラックホール化していく。

ブラックホールの初期から中期の成長にかけては、クエーサー星になるのだろう。クエーサー星は、恒星を引き込んで、パルサー星と同様に高重力で核融合の爆発が起きていると考える。さらに成長したブラックホールは、核融合の爆発の光すら見られないほど巨大化する。

核融合は、すべて水素の同位体構造だと思う。一個の陽子に、膨大な反重力素粒子が衝突するため、いくら超巨大な原子核でも、水素の同位体構造ができると推測する。水素の同位体ができて核融合となり、超巨大な原子核は非常に長い時間をかけて成長していく。

次の図はルビジウムRb(陽子37個、中性子48個)の原子構造を平面で表現したものである。真ん中に陽子が1個、その周囲に中性子が48個あって、さらにその周囲に残り36個の陽子が中性子の固まりをつつむように配置されている。

中性子をつつむ陽子は、1層から1.5層で構成できていることがとても重要な点である。陽子が1層から1.5層でできているということは、反重力素粒子が陽子に衝突しやすいので、水素の同位体になることを意味する。水素同位体の85Hになって、2Hと核融合する。

この構造は、セシウムCs(陽子55個、中性子78個)でもできる。これは何を意味するかというと、いかなる原子構造も陽子は1層から1.5層で構成されるので、直径100億kmのブラックホールといえども陽子は表面に1層から1.5層しか形成されないということが推測される。直径100億kmは、真ん中に陽子1個があって他は中性子の構造である。この構造だと陽子の含有率が極めて少ないため、光のもととなる反重力素粒子は、少なすぎて光が無いように見えてしまうのである。

それに加え、核融合になると表層の陽子は中性子になるので、核融合中のブラックホールはほとんど陽子が無いともいえる。核融合が終わると表層の中性子は、しばらくして適切な陽子数に変化しようとするが変化中に反重力素粒子が衝突して、再び核融合となり陽子が無い状態になる。このような繰り返しをしてブラックホールは成長していく。