ステージ2 「面白そう」から仕掛けてみる

ゲームで「面白そう」と感じる例

日常でできないことが体験できそう

● 見たことない架空の世界の主人公になれるゲーム
例: RPG、アクションなど

●見たことある現実の世界で思うままに操れるゲーム
例:オープンワールド、シミュレーション、戦争系など

日常でやっていること、好きなことの延長が体感できそう

●普段の生活でやっている、興味を持っている題材のゲーム
例:スポーツ、格闘技、レース、鉄道、キャラクターものなど

●趣味に活かせそうなゲーム
例:絵画の練習、料理のレシピ、楽器系など

自分の能力が活かせそう

●自分の持つゲームスキルが活かせそうなゲーム
例:リズム、アクション、シューティングなど

●自分の持つ知恵や知識、記憶力が活かせそうなゲーム
例:クイズ、カード、脳トレ、アナログのゲームなど

自分の好奇心や興味を満たせそう

いままでにはなかった新しさを感じるゲーム
例:新しい技術系、体感系など

●クリエイティブに取り組めるゲーム
例:(箱庭などで)つくろう系、作曲などの自作系など

空いた時間がうまく使えそう

すぐ終わる、長く遊べる
例:カジュアルゲーム、大作ゲーム、パズルなど

定番で面白そう

●面白いことを知っている
例:シリーズ続編、口コミで評判が良いなど

●難しくなさそう、すぐ終わりそう
例:スローライフ系、テキスト系

●人とのつながりがある、共有しやすい
例:パーティ系、対戦系、オンライン系

と、私見で例を挙げてもかなり広がります。それだけ「面白そう」には幅があることがわかりますし、狙いは絞れるイメージを感じられると思います。

ゲームですら細かく分類していけば膨大になるので、お子さんの将来では果てしなく広がっていくことでしょう。ただ、これらゲームをつくっているスタッフすべてがその経験者ではありません。

それでもゲームのジャンルが狭まらないのは、「やってほしい」ゲームへの愛情を持って経験者からも受け入れられる良質な商品につなげているからです。

つまり、「やってほしい」ことに対しての経験や手法はあまり関係なく、受け入れてもらうための工夫が最後まで行われたのかどうかが大事だと考えます。

では、なぜ制作側はこれをつくろうと思ったのでしょうか? 売れそうだから? それもありますが、最初から狙い通りというわけにはいきません。実際に「面白い」という確信を持つ前に、それをつくったら「面白そう」だと考えたからです。

と同様に、親御さんが「やってほしい」○○もまた、「やってほしい」と考えるにつながった動機が「面白そう」につながっているはずです。それが勉強であるなら、勉強の先にある成果や結果に対しての「面白そう」があったと思われますが、どうでしょうか?

娯楽であるゲームにしても、「面白い」という確信を工夫もなく押しつけるのではなく、「面白そう」と思えるところを最大限にピックアップして提示していくことが大事な一歩になります。

親御さんの「やってほしい」○○も、その工夫次第でお子さんのやる気が大きく変わってくるはずです。それについて、一緒に考えていきましょう。

※本記事は、2020年4月刊行の書籍『ゲームは子育てを助けられる ゲーム制作から考える子育て攻略本』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。