☆「変動費」は、売上(数量)に応じた「仕入・材料費」のみを使う

小売業のP/L「売上原価」は、「売上」に対応した仕入商品等の「在庫原価」なので、基本的にこの金額を「変動費」として使用します。製造業は「製造原価」のうち「労務費・賃金」を除外した金額を「変動費」に使用。除外した金額は「販売管理費」(固定費)に加算して下さい。

理由:賃金は会社全体の仕事から発生し、労働力は会社全体の経営資源です。税務計算のための製造原価とは考え方を別にして、「売上に応じた仕入・材料」が変動費。製造原価中の労務費・賃金・外注費は「固定費」として分類してみましょう。

なお、下記の「商品カテゴリー別分析」を行う場合など、P/Lだけでは原価の内訳が分からない場合は、自社の販売管理ソフトの「商品別在庫単価」などを活用すると良いでしょう。

P/L「販売管理費」の「固変分解」は行わない! 「変動費」は販売に応じた仕入・材料費が基準!

☆カテゴリーごとに「売上・原価・利益」を分析しましょう

それでは、マトリクスの表に「テスト数値」を入力して検討してみましょう。まず、製造小売業の某社です。商品カテゴリー別「利益の検討」のため、販売管理費は、とりあえず「売上割合」に応じて「固定費」で配賦してみて、内容を分析し、今後の方針を考えます。

A素材販売:売上高が高く、現金回収の目的の重要先。利益率は低いが、実際の管理手間がほとんどなく、固定費の配賦はもっと少なくて可。

B製造品販売:売上高、粗利とも最も良好な部門。この部門にもっと経営リソースを割り当てて営業推進するべきだ。

C加工品販売:製造素材の余る部位を処理するための販売。粗利もあるので、現状維持しかない。

D仕入品販売:粗利益率が低く、実際の管理手間負担(固定費の配賦)はもっと多い。実質「赤字」部門で縮小方向で検討する。

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『P/Lは修正写真』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。