山上はおほに寂しも雲の海の 上に流るる夕つ日の影

 
 

おほどかに杉の秀群ほむらの動く音 目覚めて思ふ山の深さを

 
 

月落ちて俄かに暗き星明り 渓を隔てて鳥鳴きにけり

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。