女性性と男性性の探究

一方で、女性性と男性性という対は、性別を連想させる可能性を含んでおり、人に説明をする際には誤解を招くのでは、という懸念をもつようにもなってゆきます。

女性は女性性が優位、男性は男性性が優位という、ある意味、性別による偏見を促す言葉になってしまわないかと危惧したのです。

実際、クライアントによっては、女性性・男性性という言葉を聞くだけで、性別と関連づけた印象をもち、この対に拒否反応を示す方もいらっしゃいました。

性別を問わない、内なる資質としての女性性・男性性という対を、どうしたら誤解なく理解してもらえるかということは、私にとって探求すべき大きな問いとなってゆきます。

そんな時、私は、とても興味深い研究結果に遭遇します。

グローバル企業のコンサルタントであるジョン・ガーズマとジャーナリストのマイケル・ダントニオは、女性的(フェミニン)な資質と、男性的(マスキュリン)な資質とは何かを理解するために、64,000人のグローバル・サンプルを対象に研究を行っています。

その結果、「聞き上手」や「愛情深い」を含む68種類の資質が、女性的と受け取られており、「分析力がある」や「勇敢」を含む40種類の資質が、男性的とみなされていることを報告しています。

その上で2人は、性別と関連づけずにこれらの資質について更に研究を重ね、「女性的とされる特質が男性的な資質よりも、世界をより良くする」と、多くの人々が考えていることを分析結果として示しています。

私は、この研究結果についてとても関心をもちました。なぜなら、性別という意味合いを越えて、この対を内なる資質として捉え、研究を実施した2人に深く敬意をもったからです。

2人の研究結果は、私の見解とは少し異なることも事実です。なぜなら私は、女性性が世界をより良くするというスタンスではなく、「女性性と男性性は両方必要である」というところに立っているからです。

けれども、性別を問わない資質という意味合いで提示された研究結果は、その後の私の活動を強く後押しするものでした。

※本記事は、2021年9月刊行の書籍『ツイン・エネルギー™ 静と動のバランスを整える16の考え方』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。