麗しき夜

豊かな胸を唇で愛撫すると

苦し気に声をあげる君よ

永年恋いこがれた君が

目の前に横たわっていると震えて来る

薄暗い灯影のもとに

眉をひそめて「こわい!」と言う君

いつもの小利口さが消えて

自然な君が僕には何とも新鮮

喘ぐ君を抱いていると

愛の形が分からなくなった僕にも

何かおぼろ気な確信が生まれて来る

君よ、強く抱け、足をからめろ

気にするな、うめけ叫べ

祝おうぜ、今夜は僕が宝物を手にいれた日だ