町自体は小さくまた見所も1ヵ所に固まっているので観光には大して時間は掛かりません。サン・マルコ広場に面してサン・マルコ寺院、行政官府、鐘楼、時計塔、コレール博物館、ドゥカーレ宮殿、少し離れてリアルト橋と急げば半日、ゆっくり回っても1日で十分です。近世以来衰退したこともあって昔の建物がそのまま残りタイム・スリップした感じです。古い石造りの建物が水面に浮いているように見えるのは、(使い古した言い回しですが)絵のように美しく、世界中の観光客が訪れるのもよく理由が分かります。

 

ムラーノ島(Murano Island)はヴェネツィアから水上バスで30分、ヴェネツィアン・グラスで有名な島でガラス工房とガラス販売店で一杯です。

Murano島と私のファミリー・ネーム“Murano”が同じなのは血縁関係があるのかもしれないと、ガラス工房の主人とそんな話をしている内に意気投合し、最高のワイン・グラス・セットを見せられ断りきれなくてとうとう買う羽目になりました。

ガラスの色は赤の発色が一番難しく、当然値段も一番高いのですが、それに金粉を散らした華麗なセットです。皆さんがロンドンに来られる機会があればお見せします。値段は張りましたが、村野家と関係あるかもしれず、また来る機会があるか分かりませんので記念の品として購入しました。

天気は土曜日は曇りがちでやや肌寒かったのですが、日曜日は快晴で暖かく最高の天気でした。鐘楼の上からは遠くスイスアルプスの山々も白く見えました。

夏は観光客でごった返しているようですので、今回のように時期を外して観光するのはいい方法と思います。ロンドンへのフライトは午後4時でしたが、アルプス上空から冬晴れのスイスアルプスが夕日に輝いているのがしっかり見えました。昨年9月にスイス現地法人臨店検査の際にツェルマットに行きマッターホルン観光をしたのでイタリア側からのマッターホルンの形を覚えており、飛行機から特定できた時には嬉しくなりました。

年末年始には、家族に会うため日本に帰ります。それでは皆さん、Merry Christmas and a happy New Year!

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『ヨーロッパ歴史訪問記』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。