まとめ

たいして中身のない私の読書遍歴をお話ししてしまいましたが、読書の目覚めに関して少しだけ強調できる部分は、「必要なものを淡々と受け入れられる私自身の性格」と、「開眼が遅かったからこそ続けられている」という事実です。

子供の頃は結構読んだけれど、大人になってからほとんど読んでいないという人をよく見かけます。

「社会人になったので時間がない」、「他にやりたい趣味が見つかった」、「本以外の媒体から情報を入手できている」などが理由でしょう。

私は、社会に出てから、しかも、もっとも忙しく、余裕のない時期に読書にハマりました。

つらく苦しかったからこそ、逆に、気分転換という側面も含めて、読書と対峙することができたと思っています。

読書家と言われる人の多くは、幼少時代から本に慣れ親しんできたと思うのですが、私は社会に出てから、必要に迫られて読み物に触れ、つらかったからこそモチベーション維持と、そして、ストレス解消のために継続することができたのです。

皆さんがどんな読書遍歴を持つのか、尋ねてみたいものです。

※本記事は、2021年8月刊行の書籍『非読書家のための読書論』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。