人類の洗濯

※ 投稿者  マッチョなボディに鍛え上げた三五歳

神が 現代の人類の有り様をご覧になったら 

再び「ノアの方舟」を計画されることだろう

今この瞬間にも 一日二ドル未満で暮らしている 南半球の最貧国では

たくさんの子どもたちが飢えで死んでいく

餓死した子どもの中には

ノーベル賞を取るほどの 知性を持った子や

オリンピックで金メダルを取るほどの 運動能力を持った子や

世界平和と国際協調のために粉骨砕身する

有能な外交官になる資質を持った子が ひょっとしたらいたかもしれない学校をサボって 定職にも就かず 

真夜中の風俗街でたむろして 

金髪に 鼻や耳やおへそに幾つものピアスをした

先進国の非行少年・少女と取り替えれば

どれほど世の中のためになることか

可能性を秘めた 生きるべき人間が飢え死に

周囲に迷惑をかけること以外に 別段何ができるわけでもない遊び人が

この飽食の土地で 大人たちが汗水流して築き上げた 社会のしくみに甘えて

生意気に暮らしている

この世界とは そういう世界だ 何か間違っていない?

僕等はたまたま貧困地域に生まれなかっただけのこと 運が良かっただけ

人ひとりが生きるってことは それだけモノを消費するってことであり

生産や生活のために 資源やエネルギーを使って 自然を汚しているってことだ

だから 地球が枯渇しないためには 人類を末永く繁栄させるためには

人間はできるだけ少ない方がいい賢者も凡人も悪人もひっくるめた

八十億すべての人間を 生かしておけるだけの余裕はもうないんだ

進行している地球温暖化も 待ったなしの危機的な段階だしね

いや でも ものわかりのいいヒューマニストはこう言うのだろう

「彼らにもきっといいところがある 彼らもきっと変わる

尊い命を粗末にすべきではない」と