子どもが家から外に出ず運動不足になりそうです、どうしたらいいですか?

不登校の傾向と対策の二回目、今回テーマは

「子どもが家から外に出ず運動不足になりそうです、どうしたらいいですか?」

というお悩みです。うんうん。ある意味子どもがそういうときは、心の充電中です。しばらく家から出なくなるのは、不登校になりたての子どもにとっては必然であり、あまり焦るとよくないですね。心の充電ができてきたら、徐々に変化が訪れるはず。

ですので、あまり保護者が、「もっと外に出て運動した方がええんちゃう?」的なことを言うと、確実にうっとうしがられて余計に家から出なくなるのが関の山です。[子どもを家からなんとか出そう精神]見え見えの作戦は、必ず失敗します。

うちの子どもも不登校になりたての頃は家から外に一歩も出ませんでした。知ってる人に会いたくない、絶対に。ですので、外出するなら夜中でした。相談には、夜九時から行ったりしていました。その結果、元々の運動嫌いもあって、超運動不足に。で、その結果うちの場合はさっぱり背が伸びませんでした。まあこれは仕方ないです。

その後、不登校になって一年ぐらい経ってから、徐々に外出できるようになりました。少しずつ、です。周りが焦ってしまうと、本人が敏感に気づいてしまい、逆効果になりますので、本人が外に出たくないのに無理やり、というのはちょっと避けた方がいいですね。

そうは言いましても、今は工夫すれば家に居ながらにして、いろいろ運動することができます。某会社の運動しながらできるゲーム機もありますし、今年(二〇二一)はコロナ禍により、YouTubeなどで運動を一緒に教えてくれる動画もたくさん出てきました。楽しみながら運動できますので、

「こんなんあるで」

と、親御さんが楽しくやっている姿を子どもに見せるのも手だと思います。ただし無理にさせるのではなく、あくまでも子どもがやる気になるのを待ちましょう。

「子どもが部屋から出てきません」

も、よく聞きます。さすがにトイレには出てくるけれど、風呂にも入らない、部屋から出てみんなとご飯を食べない。この時も無理に部屋から連れ出すのはご法度(はっと)です。この時の要注意点はただ一つ、[毎日一回以上ちょっとでもご飯を食べているか]。子ども部屋の中ででも、ご飯を毎日食べているようであれば、まあOKです。風呂も、何日かに一回とかで入っていればOK。あまりとやかく言わずに、子どもの心が充電されて満たされるまで、しばらく待ちましょう。
 

※本記事は、2021年7月刊行の書籍『子どもが不登校になったら』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。