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定時制高校

夏休み明けに定時制高校に入ることになった。私立高校は退学になったが、表向きは転入学扱いにしてくれた。

昼間は好きなバイトをし、夕方登校して給食を食べ、それから喫煙の時間。教室では自由にお菓子を食べて雑談するだけだ。なんて快適な高校生活なんだ。がんじがらめの私立高校とは違い、そこは自由な世界だった。

昼間は暇なので、学校近くのコンビニで働くことにした。私は中学生の終わり頃からいろんな種類のアルバイトをした。ケーキ屋、お好み焼き屋、焼肉店、ファミレス、地ビール工房、ティッシュ配り、アパレル、スーパーのレジ、マンションの掃除、高級布団押し売りの営業などなど。親から辞めさせられたり、店長とけんかしたり、何をやっても続かなかった。

定時制に転入してすぐ、年齢は関係なしに上下関係があることに気づく。ここで上の地位につかないと。当時、私がいた学年を牛耳っていた女子に近づき、弱みを握って権力を奪いとった。不良の中でもまれると、こういう能力に長けてくる。

同級生で1つ上のぽんちゃん(仮)と仲良くなった。定時制高校にはいろんな年齢の人がいる。彼女は困っている人に必ず手を差し伸べるお人好しで、人を客観的に見ることができ、話が合った。定時制のほとんどは彼女と共に過ごすことになる。安定したかに見えた学校生活だったが、定期的に敵はやってくる。暇だから無意識に敵を作っている、とも言える。