二学期最初の会議

その日の議題は、秋の学校祭の運営についてだった。

いつも議事が少し進みはじめたところで、ちょっと困った独りよがりの発言をする三年生男子がいて、その日も、どうしたらそういう発想になるのかな、と言いたくなるような発言を繰りかえしていた。

おかげで、会議そのものが、どんどん険悪な空気に染まっていった。わたしたちの中学の学校祭は、二年に一度。つまり、わたしにとっては、中学時代、最初で最後の大切な学校祭。

こんなのダメだ、なんとかしなきゃ。でも、どうしたら――

わたしは、ちらっとサキ先輩を見た。いつもなら、先輩が声をあげるころのはず……。でも、先輩は、両腕を組み、事態を見守るみたいにじっとかまえているだけだった。

そうだ、先輩にたよっちゃいけない。大事なのは、わたしがどうしたいのか、なんだ。

「待ってください!」

わたしは、無我夢中で声を発し、パイプ椅子から立ちあがった。マオが、ピンポン球を飲みこんだみたいにぽかんと口を開き、白い目と黒い目をいっしょに大きくする。気づいたときには、部屋中の視線という視線が、わたし一人に向けられていた。

ああ、わたしバカだ。いったいなんてことしちゃったんだろう――そう思った瞬間、頭が真っ白になった。

足もとが地面から離れていくみたいな感覚。世界が、前後左右に揺れる。泳ぐようにさまようわたしの目が、先輩をとらえた。

すると先輩は、ぱちん、とウインクし、親指を立てた握りこぶしを、わたしのほうにぐっと突き出した。

それは、いっちゃえ! という先輩のゴーサイン。

わたしは、コクンとうなずき、前を向いた。