覚えるだけでは上達しない!積極的にアウトプットしよう

日本での英語学習の方法は年々多彩かつ多様化してきました。学習のスタイルを大きくまとめてみると、

1.スクール系(語学学校、大学の公開講座、カルチャーセンターの講座など)
2.アカデミック系(学校の授業、海外留学など)
3.実務系(企業の研修、海外派遣、海外インターンシップ、青年海外協力隊、国際ボランティアなど)
4.ゲーム、PC 系(ゲームソフト、TOEIC、TOEFLのPC ソフト、オンライン英会話、ロゼッタストーンなど)
5.スマホアプリ系
6.テレビ・ラジオ系(NHK のテレビ・ラジオ講座、ABC、NBC、CBS、CNN、BBC など)

のように、これだけでも選択肢が多く迷ってしまいます。その他の方法はさらに多岐にわたり、ポケトークの会話機能活用や洋画を見ること、洋楽を聞くこと、Twitter やFacebook、LINE などを使ってのSNSチャット、ペンパル、外国人の友人や恋人を作ること、果ては国際結婚、留学生のホストファミリーになるなど以前では考えられないようなやり方も出てきています。

言い換えれば、インプットする環境は国内外問わず十分にあるということです。学習環境をどう整えるかによって、語学力の伸びは大きく変わります。

また、インプットするだけでは語学力は伸びません。

何故なら、人間はインプットばかりしても脳の仕組み的に覚えた内容を簡単に忘れてしまうからです。そのことについては、エビングハウスの忘却曲線が証明しています。この忘却曲線は記憶と忘却の関係を数値化したもので、よく「20分後には42%忘れる、一日後には66%忘れる」などと誤解されて広まっていますが、忘れやすさを調べたものではありません。一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでの労力(時間や回数)を調べたもので、早めに復習することの優位性を示しています。

読者のみなさんもおそらく実感している方が多いと思いますが、使わない知識は忘れてしまいます。だからこそ繰り返しの練習、アウトプットで定着させることが必要なのです。

これはカナダのウォータールー大学の研究で実証されており、学生に大学生活をスムーズに送るためのアドバイスとして公式ホームページでも紹介されています。繰り返し使って学ぶことで知識や覚えたことが定着していくんですよね。
 

※本記事は、2021年4月刊行の書籍『電車で学ぶ英会話』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。