上司のパワハラとうつ病

このA障害者施設は、多くの職員がいて、同僚、先輩、上司がいる。もちろん、鼻持ちならない人もいる。その一人がH課長だ。

彼は、僕の直属の課長だった。ある日、女性職員が「畑中さん(僕)がストーカーのように悪戯電話をしてくる」とH課長に相談したそうだ。直ちに僕は呼び出された。

H課長は頭から僕を犯人扱いして、

「お前がやっているのはわかっている! 認めれば大事にはしない」

と言う。呆れ返ったというかなんと言うか……。

「僕はやっていません、そんなこと。証拠はあるんですか?」

と聞くと、証拠はその女性職員の訴えだけだと言う。

「ええっ、女性職員の訴えは信じて、僕の訴えは聞かないんですか?」

と僕は反論した。H課長はとても短気で、頭と顔を真っ赤にしながら、

「お前がやったに決まっている! お前しかいない!」

と怒鳴った。

これが3日連続繰り返された。呼び出され、問い詰められる。課長はまったく感情的で、自分の思い通りにいかなかったり、反抗的言動をとったりすると怒鳴り散らす。僕はこれ以上言ったら感情論になるので黙っていた。黙っていたからとうとう犯人扱いにされた。

一方で、その被害を訴えた女性職員が誰かは察しがついていた。Iさんだ。確かにIさんと仲良くしていたのは事実だが、僕には特別の好意はなかった。僕はIさんに直接言った。「僕は貴女に悪戯電話などしていない。酷いではないか」と。でもIさんは、「畑中さんの声が電話口で聞こえた」と言い、その一点張りで埒があかない。

僕はほとほと困っていた。何でこんな仕打ちを受けなければならないのか? とんでもない冤罪だ。僕は、その日を境に眠れなくなった。どんなに強いお酒を飲んでも眠れない。そして、だんだんイライラすることが多くなるようになった。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『僕は不真面目難病患者 ~それでも今日を生きている~』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。