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新・ウォーキングの常識

普通の生活の中でいちばん手軽にできる運動は、歩くこと、すなわちウォーキングです。

毎朝、私は犬を連れて散歩をしますが、年配の男性や女性が1人で歩いていたり、夫婦で歩いていたりするのをよく見かけます。

実は私も、腕時計型の歩数計を持っていて、毎日使っています。歩数計は、以前「万歩計」※とも呼ばれていたように、健康のためには1日1万歩歩くことがすすめられていました。調べてみると、1965年に、日本万歩クラブというものも発足し、「1日1万歩」の普及や実践を行ってきたようです。その団体のホームページでは、「健康を維持するためには、1日300キロカロリーを運動で消費することが大切で、1万歩を歩けば、それが実現できる」と記されています。

※万歩計は山佐時計計器株式会社の登録商標です。

ところが2019年、国際的に影響力が強い医学雑誌『JAMA』に、1日1万歩も歩く必要はない、という記事が出ました。

この調査では、平均年齢が72歳の女性のグループ16000人を1日の平均歩数によって4つのグループに分け、4年余りの間の致死率を比べました。

すると、1日により多く歩いたグループの方が致死率が低いという結果が出ました。しかし、その延命効果は7500歩までは歩数に比例していましたが、それ以上の歩数では変わりはなかったということです。

最近、日本でも調査や研究が行われた結果、歩数を多く歩くよりは、少し強度の強い速歩などを取り入れて、「量より質」の歩き方が推奨されています。