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まず、最初に必要なのはLINEの交換だった。しかし、IDでもお互いが見つからず、彼女がスクリーンショットでQRコードを送ってくれても読み取れない(当時私はスマホでスクリーンショットを撮る方法を知らなかった)。

30分くらいかけてようやくこちらのQRコードを送ることができ、彼女とのLINEが繋がった。最初にお互いの本名を教え合い、彼女の名前が千夏(仮名)であることがわかった。

その後、LINEに新しい人物が追加され、初めて千夏の「先生」とコンタクトを取ることになった。この人は個人投資家で、バイナリーオプションについては、借金をしながら独学で学び、腕を磨いてきた人だ。先生はこの時点で、投資だけで所帯を持ち、生活をしていた。

この頃、先生はバイナリーオプションを教えるために、全国を飛び回っていた。教える「生徒」に対しても、「お疲れ様です」とねぎらいから始まり、教える立場でありながら、親切で丁寧な人だ。先生は男性で、とてもイケメンな声をしていた。

それが逆に詐欺ではないかと思い、私は彼を質問攻めにしたわけだが、先生の話を要約すると、

・バイナリーオプションとは、5分や1時間などの短い時間で為替が上がるか下がるかを当てるだけ

・当たれば約2倍になり、外すとエントリー金額がすべて没収

・受講料は30万円で、自分が生きている限り教える

というものだった。30分近く電話で根掘り葉掘り聞いた後、私は彼を信用し、彼の口座に30万円を振り込むことにした。教材はLINEですぐに送られてきた。しかし、チンプンカンプンで千夏に聞いたら、

「私も最初はチンプンカンプンだったよ。頭が爆発しそうだった」

と返ってきた。