職場は私を守らない(新卒社会人の生活)

もちろん、私にも指導されるだけの問題はあったでしょう。

しかし、仮眠を取らずにコントロールしろと言われたところで、無理なものは無理です。

私は患者のために働きたいと思っていましたが、職場が、時間で細かく管理された環境、病気をコントロールするための配慮を受けられない環境、理解を得難いスタッフと一緒に働く環境では、私の体調が悪化するのは当然のことでした。

そんな状態にもかかわらず、職場からうつ病のスタッフが出たとなれば、もしかしたら少しは対応が変わるかもしれないと勝手に期待する私もいました。

すぐに退職という決断をするのではなく、無理なものは無理、必要な配慮、眠そうにしている時にどう対応して欲しいかなどを改めて伝え、もう少し頑張ってみようと思いました。

病休から復帰した時、まず最初にスタッフの前で「ナルコレプシーと私」というタイトルでプレゼンをして、改めて頑張りたいと意思を伝えました。

しかし、職場の対応が変わることはありませんでした。他のスタッフと同じように働きたいという思いと、それが実際にできないという現実の間で苦しい思いが溢れてきました。

そんな時、両親から「無理をしなくてもいいよ」と言われました。苦しい環境で無理をするのではなく、新しい環境(しっかり理解を示してくれる場所)で働くといった選択もありなのだと気づかされました。

私は復職して一ヶ月で退職届を出しました。公務員だったこともあり収入面に関しては安定はしていましたし、病気を抱えていて次の職場が見つかるのか不安もありましたが、自らの心と身体を犠牲にしてまで、その安定にすがりつくことが私にはできませんでした。

最初の職場では苦しい経験が多く、身体的にも精神的にも辛い期間ではありましたが、そんな職場で約三年間勤務することができたのは、同期や部署を越えた方々が、いつも周りで支えてくれたおかげです。

どのように支えてくれたのかを説明するといっても、特別変わったことをして支えてくれたわけではありません。

眠そうにしている私を見て「大丈夫?」「少し休んだら?」と声をかけてくれたり、休日の前の仕事終わりに一緒に飲みに行って悩みを聞いてくれたりと、普通の会社員がお互いに支え合うように普通のことをしてくれました。

仕事で眠くなってしまって迷惑をかける可能性があることは十分に理解していますが、少しの仮眠さえ許してくれれば、他の人と同じように働けるということを伝えていたので、上司や先輩には「病気を理解しろ」とは言いませんが、しっかり私の声を聞いて欲しかったと思います。

ナルコレプシーに対する対応として、求めることは患者さんによって異なると思いますが、私は仮眠の時間を(できれば場所も)確保していただけるだけでとても救われます。

あとは、眠そうな時に声をかける(人によっては起こさず見守ってという方もいます)など、決して難しいことではないはずです。もしそれが叶っていたのなら、病院での勤務を再び頑張ることができたかもしれません。

退職してから、すぐに私にとって次のターニングポイントがやって来ました。