ゴルフ肘(ひじ)、テニス肘

前回のエッセイでゴルフレッスンを始めたと書きましたが、早速支障が出ました。

3ヵ月目で両肘が痛くなり、スクールを退会することになりました。原因はというと、肘をまっすぐに伸ばしてドライバーで打つ練習を繰り返しした結果、肘への負担が大きくなってしまったようです。

はじめは、肘の外側に軽い痛みを感じる程度で、1日2日したら治っていました。ところが、次第に痛みが残るようになり、日常生活でもフライパンなど重い物を持つ際や、タオルを絞る際に痛みを感じるようになってきました。

インターネットで調べると、「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」というものらしく、いわゆる「テニス肘」と呼ばれるものだということがわかりました。

昨今のインターネットの普及で、何に関しても、知識を得るのにとても便利です。ただし、情報が多すぎて、しかも玉石混交しているので、その中から有用な情報を選択しなければなりません。

私は医者なので、医療に関する情報は、正しい情報を選べる自信がいささかあります。

まず、医学的な学会や、総合病院などの信頼できるサイトで、病気についての基礎知識を調べます。しかも、1つだけの発信元ではなく、複数個を比べ、共通している情報を信頼できるとします。

さらに、医学的な論文が見つけられると、病気の治療法の歴史などの背景的な知識や、発症率や治療効果などの具体的な数値が得られ、とても有用です。

さて、上腕骨外側上顆炎ですが、「テニス肘」という別名はあるものの、ほかのスポーツや家事などでも発症するとのことです(*4)。

若い人では起こりにくく、中年以降で発症することが多い……私の場合にぴったりです。

指や手の甲を伸ばす筋肉の腱(けん)に強い刺激がかかり、それらの腱の起始部である上腕骨の下端、外側上顆という部位に炎症が起こって発症します。診断法の簡便なテストもいくつかあり、試してみるといずれも陽性です。

さて、治療法はというと、安静にする、消炎鎮痛薬の塗布や内服、理学療法、バンドを巻く、そして手術療法などがあります。医者の癖として、自己診断、自己治療しがちである、ということが言えますが、私もその例に漏れません。

痛みもそう強いわけではないので、悪くなるようなら病院を受診しよう、と思い、まず自分でできることを始めてみました。

まずは、安静を保ち、鎮痛薬を塗り、肘用のサポーターをドラッグストアで買ってきました。じっとしていれば痛くはないのですが、腕や指の安静を保つのは、容易ではありません。