若いときの人との出会い

若いときの人との出会いは、大切であったと今更ながら驚く。

第1番目は教師、第2番目は社会に出てからの上司・先輩、第3番目によき伴侶である。

第1の出会いは小学校のN先生。

給食代も払えない貧乏な家庭の子、知的障害で皆からぽつんと寂しそうに窓を眺めていた子、クラスの臆病者やガキ大将、勉強や運動のできる子できない子、職人・小売り・サラリーマンの子等々、分け隔てなく、等しく接し、可愛がり、叱りつけた。

大学時代のH教授はまさに私の父親代わりとなって、節目々々で人生相談に乗ってくれた。現在の専門「材料と加工」も恩師からの薫陶がきっかけである。

社会に出てからは、直属上司から「コピーのとり方」から始まり「エンジニアとしての心構え」まで徹底的に鍛え直された。

苦しく、きつく、何度も会社を辞めようと思ったが、辛抱してよかった。

第3番目の良き伴侶は、またの機会としたい。

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『日本のものづくりはもう勝てないのか!?』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。