英語の上達はまだまだ納得のいくものではなかったが、それでも途中リタイアはせず、4か月間をクリアし、卒業証明書を受け取ることができた。

10月初旬、日本に帰国した。日本に帰ってきて、改めて日本ではすべての環境が良く、本当に平和であると感じた。

それと同時に危機意識の欠如が蔓延しているのではないかとも感じた。平和ボケといった方がいいのかもしれない。

帰国後は社会保険労務士事務所に出務しながら英語のトレーニングを今でも少しずつ続けている。

英語の必要性は、子どもたちの適応力の良さなどで、少し話したが、多くの外国人が日本の企業で働いている昨今、経営者はその管理を社労士に求めている。

社労士は、企業の労務管理を行うことが仕事であるため、求められているものには順応していかなければならない。

実際にフィリピンに留学することで、英語スキルを身に付けようとしたが、容易ではなかった。簡単に学べるものではなく、スキル取得には時間がかかることだろう。

しかし、継続していればきっと身に付いてくると、自分を信じることしかできないのである。

従前より、英語学習やプログラミング学習が幼少期から必要だと主張し続けてきた。しかし町長選の時、「英語を勉強させるよりも、国語をしっかり学ばせることが先決だ」という意見があった。

もちろん、国語を学ばせることは必要だが、それは、英語とともに勉強すべきだと考える。日本人は会話の中で「私」「あなた」「私たち」などの主語を省略する癖がある。

これは、元来の日本文化によって構築されたものだと思われるが、英語は、主語を省略することはしないのである。

この違いを、幼少期から学ぶことによって、国語の能力と英語の語学能力が相乗的に向上されるのではないかと考える。

つまり、日本語を理解していなければ、英語は理解できず、逆もまた然りということである。

この2つを切り離して考える時代はもう、終わりを告げている。

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『無いない尽くしの社労士人生 その将来に描くモノ』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。