実際に、みんなはどうしているのか?

最近、東大合格に向けた様々な本が出ていますね。

いい本がいっぱいですが、一方で、そのまま実践するのはかなり難しい中身の本もあります。ここでお話ししている中身も、長期にわたって行うことですので、いかに実践するかという難しさがあります。

だからこそ私も、塾という場で、それを実践できる形で提供しているわけです。うちの塾では、ほとんど全員が成績を上げていきます。

しかし、無理はさせません。成績アップのスピードが遅いこともありますが、大人の目で見て急がせると、失敗の可能性が高くなります。子どものペースで、いいも悪いも理由を探りながら進めていきます。

そのために、できるだけ長期の指導を前提に、現状と目標のギャップを埋める方向で子ども自身に実力をつけて、進路希望を達成していくようにしています。

「新テスト」対策とは、競争率が高い大学を目指す勉強法である!

現在、「新テスト」導入が進められています。塾的視点で現状を整理してみると、

・学生の基礎学力も学習意欲も乏しくなる中、

・高校の授業改善を進めるとともに、

・推薦入試・AO入試など入試の多様化を進めながら、

・五十%を超えた大学進学率を維持しつつ、

大学の色分けも視野に、大学全入時代に向けて、高大接続及び大学入試改革をするということですね。

そうすると、

・アウトプットの重要性は増します(ただし、インプットの価値が低くなるとは言っていません)。

・企業は「大卒という学歴」では判断しにくいので、「大学名の価値」がもっと上がり、二極化に拍車がかかります。

・高校も大学も今の全国的なトップ校はたぶん変わりません。

ということは、新テスト対策では、

・「覚えればいいんでしょ」のような悪い学び方をやめること。

・学びを生活の中に取り入れること。学びの質を変えること。

・学ぶ力と考える力と生かす力をつけること。

こういうことが大事になります、結局、現在の競争率が高い大学を目指す勉強法になるということですね。

子どもから目が離れるとき

子どもを取り巻く状況は、それぞれの時代に行われる教育改革の逆になってしまうことをご存じですか?

自然とそうなります。教育改革は勉強と人格形成の両方を課題としながら、そのどちらかに偏る傾向があります。世間が勉強勉強と言い出す時には、子どもたちの荒れが目立ち始め、それを受けて心の教育が叫ばれるようになります。

すると、今度は学力低下が問題になる。そういうシーソーゲームのような状況が、だいたい十年ごとに繰り返されてきたのです。

今後はどうなるのか、目が離せないところです。