④どうせ一生懸命に働くなら、好きなことができたらいい。

どうせ一生懸命に働くなら、きちんと世の中の役に立てるほうがいい。

どうせ一生懸命に働くなら、報酬は多いほうがいい。

多くの人に貢献できる仕事、他に代わりのいない仕事、命や人生を預かるような重責を担う仕事で、責任に見合う報酬を受け取ることは正当なことと言えます。

どうせ一生懸命働くのだから、権限があるほうがいい。

往々にして、仕事では「権限が少ない割に責任が重い」という状態になりがちです。責任に見合う権限があれば、より多く、より広く、より良く世の中に貢献することができます。

⑤職業選択で選ぶのは、仕事と立場。

収入は立場で決まります。仕事しか眼中にない人と、どのような立場で働くのかまで視野にある人ではキャリアがちがってきます。また、立場を選べるのは、通常、人生の一時期に限られます。

日本の現在の制度では、主に学校を出る瞬間だけ、立場変更が可能です。自分のステージは、自分の人生をかけて選ぶ価値があります。

しっかりとその準備をしたいものですね。

⑥就職=就社です。

一つの企業にしぼります。就職で大事なことは、資格でも、仕事でも、業種でもありません。企業選びです。

できるだけ早いうちから必要な情報を集め、企業をしぼり込むのです。情報収集を怠ることは、戦略上もっともまずいことです。

行きたい企業を一つにしぼりながら、いろんな観点で、順序立てて、妥協なく、真剣に向き合います。

もし、直前で希望企業が変わっても、一つにしぼっていったその観点は生かされます。一つにしぼりきる力が次の選択を支えることになりますから、一社に決めるということは大きな学びになるのです。

ただし、行動することと思い込むことは別です。よくある失敗は、思い込むだけで行動しないことです。そうならないようにするのは、別に企業をしぼることとは関係なく他のことでも大事なことですね。情報を集め、実地に見聞し、行動を継続しましょう。

「特に何も考えなかったけれど、人生うまくいったよ」という話も、いろんな仕事を渡り歩いたあとで成功した話も聞くと思いますが、それを目指すことがいいわけではありません。

また、そうした成功談を事前準備を怠る理由にしてはいけません。これだけのことを決めるのですから、よくよく考えなくてはいけないですね。

※本記事は、2016年11月刊行の書籍『先生の塾に入ったら、東大行けますか? 今どきの東大合格のコツ』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。