倉敷もんが歩く倉敷美観地区案内

2010(平成22)年10月31日(日)お昼少し前から、夫婦でウォーキング。折あしく雨が降り出し、傘をさして。

まずは気になっていた、旧天満屋敷地(駐車場の時期を経て今はマンション)の隣、蔵を改造してできた「割烹山部」で2,010円のランチから。そこは、倉敷育ち、90歳の義母から、友達の家業の倉敷段通の建物だったと聞いていた所を改造されたようです。

店内は土間から上がる個室のお座敷になっていました。

2,010円の「倉敷川」というコースが一番安いランチ。メインはいろいろ乗っていて、小鉢には藻貝(もがい)の煮物、アミ大根(煮物ではなくて酢の物でしたが)、焼き物はさわらの幽庵焼きなど、地元食材や料理法を使って倉敷らしさをアピールしている様子。

仲居さんはみんな和服。だけど、袖のところに帯を通して留めるものとか襷(たすき)とかがないと、お給仕しにくいのでは、と思いました。

えびす通商店街を歩きました。

ここはアーケードや舗装をきれいにしています。上からは応募作品らしい写真が下がっていて楽しめます。雨だと駅から美観地区までをこのアーケードを利用して行き来できるから便利。続く本通り商店街は、家の古いたたずまいを見せようとわざとアーケードを取り払っています。

そして商店街をちょっとそれて「倉敷物語館」へと続く路地を通ります。左は旧大原家。あの大原美術館を建てた倉敷紡績社長大原孫三郎らの住んでいた家です。

愛文社書店からの路地はこの1本右手あたりにあります。そこは「あずきばばあ」がいたとか、義母が話していました。

観光でおなじみの倉敷美観地区の倉敷川河畔に出ました。行く手右側の赤いテントの入り口は有名な老舗の喫茶店「エルグレコ」、その向こうが大原美術館です。

大原美術館の石塀のツタが紅葉していてきれい。今は大原美術館創立80周年記念特別展「大原BEST」という展覧会をやっているので、地元の私たちも見に来たのです。

雨のためいつもいる似顔絵描きのチモトさんがいません。石塀に沿って似顔絵を並べているのですが(2011年ごろ死去)。

本館は「イオニア式」というギリシャ神殿風の建物で、右手に立つ彫刻はロダンの「カレーの市民」群像の一つです。

〔イギリス・フランス間の百年戦争(1337~1453年)のエピソードをもとに制作されました。

1347年、イギリス王エドワード3世は、フランス北部の港町カレーを包囲しました。王はカレーの市民6名が、町の城門の鍵をもって投降することを条件に、攻撃をやめることを提案。町はこの条件をのんで、鍵と市民をさしだしました。

本館正面右側に立っているこの「ジャン=デール」が持っているのは、城門の鍵。鍵をもつたくましい手、前方をしっかりと見つめるまなざし、直線的な衣の表現は、ジャン=デールのつよい決意をあらわしているかのようです。〕(大原美術館のサイトの説明より)